漫画家の征海美亜さんが42歳の若さでくも膜下出血によって短命で急逝されるというニュースが飛び込んできました。
2017年にはつかじ俊さんが27歳、2020年には江口公生さんが23歳と、漫画家って若くして亡くなる人が多い印象を受けます。
漫画家は激務と言いますが、本当に皆過労死レベルで働いているから短命なのでしょうか?
漫画家が短命と言われる理由がなぜなのか気になりますよね。
こちらの記事では、漫画家が短命と言われる理由がなぜなのか?漫画家は本当に激務なのかを徹底検証してみました。
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漫画家が短命な理由はなぜ?
これマジなん?漫画家激務すぎだろ pic.twitter.com/GxNV3MjARP
— るーにゃん@フェイトちゃんの下着 (@evahunter0706) May 20, 2021
実際は、漫画家が短命なのではなく「週刊連載漫画を持つ漫画家」の中には激務で短命な人もいる、という方が正確なのです。
漫画家に短命な人が多いと言われる理由が、週刊連載を持つ漫画家は毎週のように締め切りに追われることになり、どうしても睡眠時間が毎日2~3時間しか取れない、ということもよくあることで、肉体的な疲労や負担がかなり大きいためです。
一般のサラリーマンは1日8時間労働、週休2日制と定められていることが多いのですが、漫画家は独立した個人業なのでそのような規定はありません。
なので締め切りが迫ればかなりブラックな労働環境で仕事をしていることで、身体的、精神的ストレスがたまって短命に繋がる、ということのようです。
漫画家はストレスが多い
なので、上記のような労働状況が続くことで身体には負担がかかってしまっているのは事実です。
そして実際に若くして亡くなる人もいるので、漫画家が短命のように感じてしまうのかもしれません。
また、それに加えて、漫画家は、
- 座りっぱなしで運動不足
- 不規則な生活
- 締め切りに追われるストレス
- アシスタントや出版社との人間関係のストレス
- 連載が終了して仕事がなくなるかもしれない不安感
など、一般の人にはかからないようなストレスが沢山かかっています。
そんなストレスが原因で身体を壊してしまう人も少なからず存在しています。
漫画家は本当に激務だから短命なの?
【訃報】漫画家・三浦建太郎さんが死去 54歳
・漫画家は激務。緻密な絵を描く方なんで、神経とかもすり減っていたのでは?
・自分が組み上げたガッツのガレージキット。作るのも大変だった。#大動脈解離 #ベルセルク #三浦建太郎さん pic.twitter.com/NlNbIRsvO6— YOSHI (@tigerhouse1978) May 20, 2021
漫画家の仕事は漫画を描くだけではなく、それまでの過程に膨大な作業量を必要とするので、かなりの激務です。
こちらではまず、漫画家の仕事内容をご紹介していきます。
漫画を描くための下調べもかなり大変なんですよ!
激務な漫画家の仕事①打ち合わせ
漫画家は出版社の編集者との打ち合わせを行って、新しい漫画の制作提案や、連載物の内容の確認をします。
新作漫画の場合は、漫画のジャンルや方向性、ストーリーなどについて細かく話し合っていきます。
激務な漫画家の仕事②資料集め
漫画家は編集者との打ち合わせで漫画のテーマやキャラクターや世界観などを決めたら、テーマに合った資料を集めます。
たとえば戦国時代の歴史物を描く場合、よりリアリティを出す為に、その時代の資料が必要ですよね。
また、資料集めは雑誌などの書物だけでなく、実際に漫画家自らが取材を行ったり、参考にしたい場所に実際に赴いたりして細かな設定などを考えていきます。
資料集めは漫画の完成度に大きく関わるので、かなり多くの時間を割くことも。
漫画は架空の世界を描いていますが、資料を集めずに自身の知識だけで描いていくと、話にリアリティが出なかったり、読者に違和感を与えてしまうことも多いのです。
激務な漫画家の仕事③下絵の作成
これが漫画家の写経か…という紫陽花と葉っぱが主役のイラストにチャレンジしてました。まず下絵が地獄でした。そしてふわーりと色を塗ってから、ホワイトがまた地獄でした。 pic.twitter.com/UIwdqbndij
— 末次由紀 今夏ちはやふる49巻発売! (@yuyu2000_0908) March 10, 2021
資料集めも終わったら、話の流れを基本的にラフな絵や構図で描いていく「ネーム」と「下絵」の制作に入ります。
ネームや下絵は、漫画の柱になる部分で、話の流れや構図を決める作業になります。
ここで、漫画のストーリーの始めの起点から結末までを作ります。
そして下絵の作成とは、ネームで決めた構図や話の流れに沿って、鉛筆やシャーペンで仕上げに近い段階まで書き上げる作業になります。
激務な漫画家の仕事④原稿の作成
ネームと下絵の作成が完了したら、本作業となる原稿作成に入っていきます。
原稿作成とはペン入れのことで、漫画を描くための専用のペンを複数使い分けながら描いたり、トーンを貼り付けたりしていきます。
また、インクが乾いたら1ページずつ下絵で描いた部分を消しゴムで消していくのですが、原稿が汚れないよう細心の注意が必要になります。
もし、原稿が破れたり手の汚れが付いたり、インクが乾いていなかったため汚れてしまったら描き直しになってしまうのです。
また、最近ではペンタブやデザインソフトを使うケースもあり、こちらの場合はパソコンで原稿作成を行う流れなので前述のようなミスは抑えられるのですが、こちらの場合はデータの消失には注意が必要になってきます。
漫画家の1日のスケジュールは?
週刊15~17P、隔週20P、月産100P~ の漫画家のスケジュール公開じゃあ~…。。 pic.twitter.com/I1QI1CZVch
— 村田椰融@『妻、小学生になる。』TBSドラマ金曜22:00~ (@yayu_murata) February 28, 2021
次に、漫画家は本当に激務なのか、1例を取って1日の流れを調べてみました。
とある人気漫画の週刊連載をしているAさん
【通常】
- 7:30〜9:00起床、朝食、子供の送迎
- 9:00〜12:00仕事
- 12:00〜13:00昼食
- 13:00〜19:00仕事
- 19:00〜20:00夕食
- 20:00〜23:00仕事
- 23:00〜25:00家事
- 25:00〜就寝
【繁忙期】
- 9:00〜13:00起床、朝食、仕事
- 13:00〜14:00昼食
- 14:00〜23:00仕事、夕食、風呂
- 23:00〜6:00仕事
- 6:00〜9:00就寝
繁忙期は毎日睡眠時間が3時間しかないようで、かなりの激務なことが伺えます。
週刊連載で毎週締め切りがあるとなると、1週間の半分は繁忙期かもしれない、というところでしょうか。
漫画家は確かに激務で体力がなければ務まらない仕事なのかもしれません。
まとめ
【4コマ漫画】激務な漫画家アシスタント#漫画が読めるハッシュタグ #ブログ初心者と繋がりたい #イラスト好きさんと繋がりたい #ゲーム好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/jdfnKSWB46
— 大津ススヌ (@ootsususunu) May 13, 2021
こちらの記事では、漫画家が短命と言われる理由はなぜなのかについてご紹介してきました。
連載がある売れっ子漫画家はどうしても過労死レベルの仕事量をこなしているので身体を壊して残念ながら短命で一生を終えてしまう人がいるのも事実です。
また、漫画家は本当に激務なのかも調査してきました。
睡眠時間を削ってギリギリの激務をこなし、命を削ってまで連載漫画を書いてくださっている漫画家さんには敬意を持って読まないとですね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。