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六人の嘘つきな大学生で犯人の動機は?犯人と分かった理由も紹介!

浅倉秋成さんの著作『六人の嘘つきな大学生』は、2022年の本屋大賞で第5位に輝き、ブランチBOOK大賞2021も受賞した話題作です。

『六人の嘘つきな大学生』はIT企業であるスピラリンクスの最終面接に残った6人に、それぞれが犯してきた罪を告発する封筒が届くという異色の「就活×ミステリー」作品となっています。

そんな『六人の嘘つきな大学生』の犯人は意外な動機から犯行を起こしていました。

今回はその『六人の嘘つきな大学生』の犯人の動機について、そして犯人と分かった些細な理由について解説したいと思います!

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六人の嘘つきな大学生で犯人の動機は?

『六人の嘘つきな大学生』の犯人の動機は、

  • 自分より優秀な人間が二次試験で落とされたから
  • 他の参加者がただのクズに思えたから

でした。

『六人の嘘つきな大学生』の犯人は、就職活動で人を見極めることなんてできないということを証明するために、参加者全員の罪を告発し、スピラリンクス社の入社選考を妨害しようとしました。

『六人の嘘つきな大学生』の前半は、登場人物である波多野の視点を中心に、次の最終面接者たちが登場します。

  • 波多野祥吾(はたの しょうご)
    立教大学経済学専攻。
  • 嶌衣織(しま いおり)
    早稲田大学社会学専攻。
    波多野の印象:色白で小柄で上品な雰囲気。頭脳明晰でやる気や行動力を秘めている。
  • 九賀蒼汰(くが そうた)
    慶應大学総合政策学部(キャンパスは湘南藤沢)。
    波多野の印象:俳優のようにイケメンで知性がある。
  • 袴田亮(はかまだ りょう)
    明治大学国際日本学部。
    波多野の印象:身体が大きく、威圧感があるが、笑顔は可愛い。
  • 矢代つばさ(やしろ つばさ)
    お茶の水女子大学で国際文化専攻。
    波多野の印象:女性誌のモデルのような美しさがある。
  • 森久保公彦(もりくぼ きみひこ)
    一橋大学社会学部。
    波多野の印象:東大生かと思うほどの賢そうな雰囲気。

この中で入社選考を妨害しようとした犯人は九賀蒼汰でした。

九賀はどうしてこんなことを計画したのでしょうか。

犯人の動機について次で詳しく解説します。

 

自分より優秀な友人が二次試験で落とされたから

『六人の嘘つきな大学生』の犯人・九賀の動機の1つは、自分よりも遥かに優秀な友人がスピラリンクスの二次試験で落とされたことに強い憤りを感じていたからです。

九賀は、就職試験が本当に優れた人材を見極めることができているのか疑問に思い、試験システムの不公正さを暴くために犯行を計画しました。

内定取得のためではなく、就職活動における不公平さを証明し、バカげたシステムに一矢報いることが目的でした。

 

他の参加者がただのクズに思えたから

『六人の嘘つきな大学生』で犯人・九賀のもう1つの動機は、他の参加者がただのクズに思えたからです。

九賀が行動に移した直接のきっかけは、参加者同士で行われた懇親会でした。

遅れてきた九賀は、酒の飲めない嶌の前に置かれたデキャンタにお酒が注がれ、周りの参加者がそれを飲めと強制している姿を見て激怒し、なんてクズなんだと呆れます。

5千人を超える応募者の中から選ばれた6人が集まったはずなのに、結局はクズな大学生そのもの。

この出来事から九賀は入社選考というシステムが無意味だと証明するために犯行を決意しました。

 

六人の嘘つきな大学生で犯人と分かった理由はなぜ?

『六人の嘘つきな大学生』で犯人が分かった理由は、

  • 九賀がスミノフをお酒だと知らなかったから
  • 懇親会に遅れてきたから

でした。

『六人の嘘つきな大学生』は、前半が波多野視点で進み、告発写真を撮った日のアリバイが無い、告発内容が他の人より軽いことから犯人と疑われたところで終わります。

後半は八年後、病死してしまった波多野が犯人では無いと考えた嶌が再び事件の真相を追い、九賀が犯人だと突き止めました。

嶌が九賀を犯人だと分かった理由は、「スミノフをお酒だとわからなかったから」です。

そして懇親会で九賀が参加者に激怒した出来事も、犯人だと決定付ける伏線でした。

詳しくは次で解説します!

 

九賀はスミノフがお酒だと分からなかった

九賀は参加者たち全員の罪を告発する写真を用意していました。

その中で、波多野には未成年飲酒の罪を告発します。

告発写真には、波多野がビールを飲んで楽しんでいる姿が映っているのですが、全体がピンボケしていて上手な写真ではありませんでした。

しかし、嶌は大学のサークルを紹介するホームページにもっとはっきり波多野がスミノフを飲んで映っている写真を簡単に見つけます。

未成年飲酒を告発するならこちらを使えばいいのに、わざわざピンボケの映りの悪い写真を選んだということは、犯人はお酒に詳しくないのでは?という仮説が浮かび上がります。

そして嶌は参加者一人一人にスミノフを飲む波多野の写真を見せて、九賀だけがスミノフを酒だと認識していないことを知り、犯人だと確信するのです。

 

九賀が懇親会で激怒した出来事は誤解だった

九賀が犯行を決心する動機としてあった懇親会での出来事には真相がありました。

お酒に弱い嶌の前にデキャンタが置かれていて、飲酒を強要していると誤解した九賀は激怒しますが、デキャンタの横にはウェルチのぶどうジュースが置かれていました。

九賀は懇親会に遅れてきたので知らなかったのですが、森久保が間違って高いメニューを注文したのを、みんなで盛り上げて飲食していただけで、嶌も雰囲気を合わせるためにデキャンタで飲んでいたのです。

ウェルチを酒と誤解したという点も九賀がお酒を知らないという事実を裏付ける見事な伏線になっていました。

 

六人の嘘つきな大学生あらすじ

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が新卒採用を初めて実施することに。

そこに応募総数5千人を超える就活生がエントリー。

そしてエントリーシートの提出、第一次集団面接、第二次集団面接、第三次個人面接を経て、残った六人の大学生に最終選考が行われます。

最終選考の課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものでした。

全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていきますが、本番直前に課題の変更が通達されます。

そこには「六人の中から一人の内定者を決める」という課題内容が書かれていました。

仲間だった六人は、そこから内定を奪い合う敵同士になります。

試験中、投票制によって内定者を決めようとする六人に宛てた封筒が見つかります。

一人が封筒を開けると、そこには「袴田は人殺し」だという告発文が入っていました。

そして他の封筒にも参加者それぞれが隠していた罪を暴く証拠が入っています。

六人の嘘と罪とは何か。

そして告発を行う犯人の目的は?

という、就活×ミステリーという斬新なサスペンス物語です。

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まとめ

こちらの記事では、『六人の嘘つきな大学生』の犯人の動機や、犯人だと分かったキッカケについてご紹介してきました。

『六人の嘘つきな大学生』は、就活が絡んだ学生同士の蹴落とし合いかと思いきや、大どんでん返しの連続で先の読めないミステリーになっています。

犯人の動機が、「入社選考では人の価値を見極めることが出来ないということを証明する」というものだったのも現代的で新鮮でした。

『六人の嘘つきな大学生』の犯人の動機に共感できる人も多かったのではないでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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